The Art of Project Management(その2)

⇒前回の記事:The Art of Project Management - gt-uma
あまりにもボリュームがある本なので、読んでる途中だけれどピックアップする。

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)

⇒スゴ本8章:「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」読書感想文(その7): わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
プロジェクトにおける意思決定について、消去法・シンプルさ・熟考という3ステップを踏むことによって、核心に迫ることができると示唆。

8.2.4 シャーロック・ホームズオッカムの剃刀、熟考

  • かつてシャーロック・ホームズは、「ありえないものを消去していき、ありそうもないものが残ったとしても、それが真実なのだ」と述べました。最悪の選択肢を消去していき、悪いものが残ったとしても、それが最善の策なのです。
  • ウィリアム・オブ・オッカムは14世紀の哲学者であり、意思決定の原動力となるシンプルさを提唱したことでその名を残しています。オッカムの剃刀という名前は、問題の中核をなす点に立ち返るために、不必要な詳細を全てそぎ落とすというプロセスに由来しています。
  • 熟考という行為は、意思決定のツールとして不当に過小評価されています。熟考とは、いったん立ち止まり、あなたが扱ってきた全ての情報を充分理解することです。

⇒スゴ本6章:「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」読書感想文(その5): わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
また、設計フェーズでは、時の流れと共に徐々に問題空間は広がってゆき、そして徐々に狭まり最後には一つの解が得られる。問題は、如何に期日に解が得られている状態に持っていくか。問題解決という作業のダイナミックさを以下のように表現している。

6.2.2 創造的な作業には勢いがある
経験を積んでいないリーダーやマネージャは、プロジェクトの創造的な作業の持つ勢いを過小評価するという傾向があります。この勢いの源泉は、新たな疑問や問題の発覚ペースが、既知の問題を解決するペースを上回っているというところにあります。
仕様書の完成予定日まで、あと何週間もあるという時でも、多くのメンバーはスケジュールが遅延すると確信しています(更に悪いことに、マネージャがそのことを理解していないため、彼らは何もできないのです)。
こういった勢いは徐々に強くなっていき、過小評価され続けて、最後には手がつけられないほど強くなってしまうわけです。