日本に殺されず幸せに生きる方法

 

日本に殺されず幸せに生きる方法(あさ出版電子書籍)

日本に殺されず幸せに生きる方法(あさ出版電子書籍)

 

イギリスを始めヨーロッパの「ちゃんとした国」は、柔軟な働き方の推進や子育て支援出生率を上げ、高齢化を食い止めています。 ヨーロッパは新興国のブラジルやインド、資源が豊富な移民国のアメリカやオーストラリアに比べたら、資源にも気候にも恵まれておらず、人件費も高いです。

これらの国と競争して経済力を高めるには、資源などに頼らずに富を生み出す仕組みを作り出していかなければなりません。その1つが、効率的に働く仕組みを作ることです。効率的に働く、とは、今あるお金や人から最大限の効果を生むということです。

 今の日本の"停滞と衰退の予感"は先例がないものではなく、1970年代の「イギリス病」を参照することができる。戦災復興のための基幹産業の過度な国有化、細分化されて強力な労働組合、手厚い社会保障などで経済が停滞して慢性的なインフレになったイギリスに、サッチャー改革で能力主義への移行がなされ、シティが生まれ競争力も取戻し、「ウィンブルドン」のように世界中から一流プレイヤーが集まる国になるという実績。

筆者は、そのような政策をまねることを説く代わりに、個人としてできることとして自らの考え方を改めて行動を起こすことを、自営の策として示す。

第5章のイギリス病のくだりは、確かに今の日本と似ている面があるし、ニュースで述べられる経済団体首脳の声明が示す意味と、そこへの備えの必要を意識する。