CRMの基本

 

 

CRMの基本

CRMの基本

 

CRMを戦略として捉えるにあたって重要になる指標が顧客内シェアという考え方です。「顧客内シェアを広げる」とは、一人ひとりの顧客が1つの分野の商品・サービスに使う金額の中で、競合他社よりも多くの金額を獲得することです。

CRMの基本的な捉え方としては、「売上の内訳を顧客別に識別し、識別した優良顧客を維持・育成・獲得していくことによって、経費効率を上げていくこと」になります。

企業でCRMを担当している多くの方から、「いろいろと分析軸を入れているが、次のアクションにつながらない……」「顧客をセグメントするよりも、すべての顧客にコンタクトしたほうが、結果につながりやすいのではないか……」という話を聞くことが多いのも現実です。

また、「そもそもデータベースが複雑になりすぎて、リソースを割くことができない」「現場感覚を重視した顧客セグメントを実施しているため、正しいかどうかの検証もできない」「データの取得もままならず、顧客分析以前の問題」など、企業の状況はさまざまなので、ひと言では片づけられない難題であることも事実でしょう。

 CRMとは、顧客へのアプローチを考えるマーケティングそのものではなく、リレーションシップマーケティングを実現するための仕組み、経営における選択と集中を実現させるための仕組みなのだという本書の整理によって、事例やキーワードがつながって理解できる。