外資系コンサルのプレゼンテーション術

 

外資系コンサルのプレゼンテーション術

外資系コンサルのプレゼンテーション術

 

 

課題はその企業特有のものです。事業環境は個別の企業によって異なり、加えてその企業の組織として改革案を実行する能力も異なります。したがってアクションも固有のものになるからです。さらに同じクライアント社内の方と会話をしていても、ポジションによって課題の認識は異なります。

なので、一般論で紋切り型の課題設定をしても、それへの提案は画餅になりやすいのです。良い課題には、具体的な達成ポイントや、際立った強い仮設があるものです。そしてその課題に対する具体的な打ち手としての行動計画が戦略案となります。 

 著者は、問題とは「現状と目標とのギャップ」であり、課題は「重要性や緊急性の観点から解決すべきであり、いまだ明確な答えが出ていない問題」であると対比する。そして、その課題に対する行動計画が戦略案となると説明する。

良い課題提起をしたうえで、聴き手の共感を得るために「ストーリーライン」や「論理の型」を選ぶこと、5W2Hに沿ったチャートを組み立て方、プレゼンテーションの現場で失敗しないための準備の仕方が解説されている。

頭でしっかり理解すべきこと、準備と経験を重ねて体験から学ぶべきことを把握し、本書を実践できることが重要と感じる。