なっとくする電気の法則

なっとくする電気の法則 (なっとくシリーズ)

なっとくする電気の法則 (なっとくシリーズ)

固体中での電子1個の移動速度は?
「固体の導体の中を流れる"ある特定の電子"の速度はどの程度だろうか?」
この質問に,多くの学生が「光速」と答える。確かに,真空中の電子の速度は光速に近い。しかし,導体というのは原子が詰まっており,この中を電子が高速で通過するのは不可能である。いくら原子の世界がスカスカだといっても,電子の速度が速いとすぐにどこかの原子にぶつかってしまう。実際には,電子の速度は数[cm/sec]である。
導体の中には電子が詰まっている。そこへ電子が入ってきた場合,電子がトコロテン式に順に押されていき,入った電子とは別の電子が出てくる。つまり,1個の電子の動きはわずかでも,"電子の流れ"としては高速なのである。

オームの法則に始まって、電気・電子・電磁気の法則が解説されていく。電力と仕事の関係、電子の運動と光の関係、マクスウェル方程式などの法則、そして、蛍光灯・燃料電池有機ELなどのキーワードの説明まで、仕組みと概要を知ることができた。