知床4日目:標津→中標津

走行距離 86km
走行時間 4:21
平均時速 19.8km/h
8:00出発。荷物を宿に預けて野付半島に向う。野付半島砂州になっていて、両側を海に囲まれている地形。

出発直前まで降っていた雨で路面は一面水溜まりのようになっている。それが雲間の太陽に照らされて、ピカピカの道路と海がきれいになっている。

10:00野付半島ネイチャーセンター着。砂地に海水が染みだした影響で立ち枯れている木々「トドワラ」まで、原生花園の中を20分程歩く。九月なので咲いている花はまばら。
トドワラは年々風化が進んでいるようで、かつては立ち枯れていた場所まで続く木道を歩いた先には根っこしか残っていないという箇所もある。あと5年後には、どうなっているかはわからない。見るなら今のうち。

11:00に国民宿舎に戻る。荷物を預かってもらっていたのを受け取りに行くと、ロビーでコーヒーとバナナを出してくれる。有り難い。国民宿舎への道中、何かの干物が高速で回転しながら干されていた。これはすごい。


その後、標津サーモンパークへ。標津はサケの漁獲日本一とのことで、稚魚の繁殖施設に科学館が併設されている。サケは川で生まれ、しばらくして海にでて、数年外洋を回遊して、また生まれた川に戻ってくるのだけど、その遡上しようとする川を堰で塞いで、養魚場へと続く別コースへとサケが誘導される。その過程をガラス越しに観察できたりする。また、最後は毎分60匹の能力でサケを養殖プールへと追い込む水車も見れたりする。

人間の凄さを知る。
サーモンパーク併設のレストラン「サーモン亭」でサケのエスカロップの昼食。エスカロップとは、バターライスにサケフライが乗っかって、デミグラスソースがかかっている。
開陽台に向けて走りだす。牧草地と畑のなかを進む。途中、突然集落が現れるが、廃線になった旧国鉄川北駅が中心にあったりする。
宿泊予定のとほ宿のミルクロードに寄って不要な荷物を預けて、開陽台に向けて走り出す。「北19号」という酪農道が、ツーリング用ガイドに「広大な大地のアップダウンをまっしぐらに伸びる北海道らしい道」と紹介されているのを走ってみる。大方想像はついたとおり、自転車で走るのは苦行。ただ、走り終わって振り返ると、たしかにダイナミックな道。

開陽台に15:00着。ここは小高い丘になっていて、ほぼ全方向、地平線が見渡せる。北海道らしい。牧場が併設されているので歩いてみる。
宿への帰り道、目印も何もない牧草地の中の格子状の道を、地図を頼りに宿へ向かう。あと3kmという一本道、牧場脇を通り過ぎようとすると中から犬の鳴き声。嫌な予感をしていると、案の定正面から5匹の放し飼いの番犬が全力で追いかけて来た。走る勢いと鳴き声から、彼らが冗談で向かって来ているわけではないことを知る。
なんとか振り切って(逃げ切って)30m程距離を開けて睨み合う(犬は吠え続け、僕は恐る恐る様子を伺う)。犬達は1匹を残して帰っていった。残りの犬も吠えるのを止めたので、試しに再び近付いて見ると、再度5匹で立ち向かってくる。(写真:センターライン奥のほうに、ぽつんと点のように見えるのが、1匹残った犬。怖くてこれ以上近づけなかった)

50m程間を開け、更に10分程待ってみたけれど、通してくれる気配が全くなかったので、あきらめて引き返す。広大な牧草地の中なので回り道も3km程に及ぶ。日の沈むなか、割り切れない気持ちを抱えて宿へ急ぐ(途中、道端に野良猫が居たのだけど、犬かと間違え、恐る恐るやり過ごした)
ミルクロードは牧草地の中にぽつんと建つ宿。この日は奥さんと子供2人が迎えてくれ、宿泊客は他に一人。
書き終わるのに10分は掛かろうかという「100の質問」形式の宿帳を記入する(たまたま3ヶ月前に泊まっていた学生時代の部のOBの記帳も見つけた)。
夕食にジンギスカンを食す。マトンではなくラム(子羊)の肉で癖も油も少なくて食べやすい。
食後に車で温泉まで連れていってもらう。風呂上がりに地元産の飲むヨーグルトを500ml飲み、更に帰りにセイコーマートサッポロクラシックを買って、腹をタポタポにしながら宿で飲む。22:00就寝