知床3日目:ウトロ→標津

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走行距離 81km
走行時間 4:34
平均時速 17.6km/h
7:40出発。セイコーマートで買い出しの後、知床峠を登り始める。知床財団のホームページを見ると、自転車はクマが気付かない間に急接近してしまうので注意せよとあったため、クマ避け鈴をつけて走る。
峠道沿いには、野生のエゾシカが草をついばんでいる。彼/彼女らは、自動車が通り過ぎようとも、鈴が鳴ろうとも、構わず食事を続ける。シカよりクマの方が臆病だというのが、どうも理解できない。

知床横断道路は恐ろしく景色がよい。道路脇は草原か林で、間近に羅臼岳がそびえ、遠く霞の向こうには海が見える。人工物はアスファルトの舗装と標識と柵だけ。

9:40知床峠着。標高738mの峠は観光バスで一杯。羅臼岳もよく見える。
峠から2km程下ったところに、羅臼湖トレッキングの入口がある。入口が分かりにくいといわれていたが、バス停に登山口までの地図があり、大分と分かりやすくなっていた。
10:20に歩き始める。入口にはヒグマの生息エリアである旨や、ぬかるみを避けて歩いてはいけない旨の注意が案内図とともに書いてある。
コースは一ノ沼から五ノ沼を巡り、羅臼湖畔に至る往復2時間半。沼といっても、火山の噴火で地下水がせき止められてできたもので、水はとても澄んでいる。コース上はところどころぬかるみになっていて、深いところは20〜30cm程度になる。長靴は必須。
たまにすれ違う人はガイド付きで、単独の人は余りいない。途中三ノ沼にはNHKのカメラを抱えた一団もいた。

見通しの悪いヤブの曲がり角の先でクマと鉢合わせというシナリオは避けたいため、クマ避け鈴と併用してiPod村上春樹ノルウェイの森の英語版朗読を流しながら歩く。クマ達も、村上春樹の紡ぎ出す文章の美しさに息を飲んで、おとなしく森の奥に帰っていくことだろうと思う。

羅臼湖の手前から、草原のなかをまっすぐに木道が敷かれていて、その終着点に立つと、澄んだ水面に写る山々がみえる。湖畔の様子も美しい。湖と草原だけに囲まれている。

往復丁度2時間で、12:20に戻る。その後羅臼側に峠道を一気に下る。
羅臼道の駅そばの「純の番屋」で煮魚の定食の昼食。

この建物は、「北の国から」の撮影で使われたものを再現したとのことで、それらしいBGMがずっと流れている。

今日泊まるつもりだった宿が満室とわかり、50km先の標津を目指して14:00に走り始める。ウトロ側とは違い、国道はアップダウンを続けながら、海岸沿いと林の中を交互に繰り返す。
16:30標津着。国民宿舎に宿を取る。夕食は郷土料理武田という店で、ちゃんちゃん焼きの定食とサッポロクラシックを食す。(写真:サーモンパークで撮ったちゃんちゃん焼きのイメージ図。一人用の鍋に切り身が乗っかって出てきた)

ちゃんちゃん焼きとは鮭と野菜を白味噌で和えながら焼く。うまい。