三菱UFJシステム統合

本日「取締役会で正式決定」とのこと。

システム統合「史上最大の作戦」始動・三菱UFJ、5日計画決定
三菱東京UFJ銀行は5日に開く取締役会で、旧東京三菱と旧UFJで異なる基幹システムを12月に完全統合することを正式に決める。史上最大規模のシステム構築で、5月から順次新システムに移す。年内にATMを9回止めて作業を進めるが、1日1億件もの取引をこなすシステムで障害が起きれば大混乱必至。経営陣の進退がかかった正念場となる。
「おそらく世界最大。古代エジプトのピラミッド建造に匹敵する動員規模だ」とある情報システム業界関係者は語る(07:00)

NIKKEI NET 2008/04/05

ピラミッド建造に匹敵というのが凄い。以上がインターネット版の記事で、日経紙面では記事が続く。

11万人月ーー。開発作業を担う技術者一人が一ヶ月にこなす作業量を「一人月」と呼ぶ。一万人月を超すと大型といわれるなか、一つのプロジェクトでここまで動員するのは異例。投資費用は総額三千三百億円。産業界の大型合併の十倍を超すシステム経費だ。
なぜこんな大掛かりになったのか。一日一億件もの取引を処理するシステム構築というだけではない。ある大手銀幹部は「業界で最先端だった旧UFJ系ではなく、旧東京三菱系に合わせてコストが膨らんだ」と指摘。主導権争いが巨大投資につながった面もある。

「ある大手銀幹部」の指摘がどこまで的を射てるかは分からないけれど、本当だとしたら、プロジェクトに対する政治力の影響は強大。

グローバルでの激しい戦いが繰り広げられる金融業界において「次の競争優位を獲得するため、システムの統合をしっかり行わなければならない」と話すのは、三菱東京UFJ銀行執行役員システム部長根本武彦氏。約9000人という巨大なシステム部門を指揮する同氏に同社のIT戦略を聞いた。
――部下の育成という点では、どのように考えていますか?
根本氏 若いうちに、開発の仕事を通じて現場の仕事を身体で覚えることが大切です。プログラミングは基本ですから、それをきっちりやることが新人には大切なことです。上司にはそのような環境を用意することが求められます。
――プロジェクトマネジメントなどを重要視するシステム部門が多いようですが、異なりますね。
根本氏 プログラミングを始めとして設計、開発行為そのものが分かっていた方が、プロジェクトマネジメントにとってプラスになることも多いと思います。現場の努力と悩み、そしてどこにリスクがあるのか、を分からずに良いマネジメントはできません。そのためには、まず現場力を付ける必要がある。その上で木を見て森を見ずにならようにアンテナを高くしていなければなりません。そういう教育を徹底的にやらないと良いプロジェクトマネジャーは育ちません。

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MUFG単独ベースの社員数が39,000人、連結ベースで81,000人とのことなので、9,000人というのがIS部門の社員数だとしたら、かなりの割合。そして育成については、なるほど。