国立新美術館

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今年1月に開館した、国立新美術館に行く。

金曜日所用で東京に出かけて一泊、土曜日は一日暇だったので一人東京を歩く。東京駅を基点に皇居を南回りに、そして246を渋谷方面へ。永田町を超えて、赤坂見附を通り越し、乃木坂に差し掛かったところで見えた真新しい建物が国立新美術館

入り口に「黒川紀章展」の看板が見えたので、ふらふらと入ってみる。黒川紀章氏は建築家で、4/8の都知事選に出馬を表明している「時の人」。ニュースを見ていると、投票日に海外出張中の予定であったりと、本気度合いが疑問視されていて、石原慎太郎と元宮城県知事の一騎打ちの脇役のような扱い。

国立新美術館の建物のほかに、豊田スタジアム名古屋市美術館だとか、カザフスタン首都の再開発や中国新都市の都市計画のマスタープラン作りもやっていて、それらの模型や展示がされている。展示室のすぐ隣の部屋で、ちょうど本人と山口智子とのトークライブが催されていて、有名人2人を見れた。

そして講演会を聞く。東海中学時代に「(必要以上に)生物を殺さない」「感謝の気持ちをもつ」「死んだら喜んで喰われろ」という仏教の「殺生」の話を聞いて、「共生の思想」を思いついただとか、「建築はスタイルでなく、思想とリーダシップ」だとか…そして、中心のある都市ではなくて「環状都市(細胞状のコアのない構造で、各細胞の淵に学校だとかの施設を置くことによって拡張が制限なく可能)」。

東京については、「霞ヶ関を首都移転して東濃に持って行き、空いた土地にセントラルパークを作り、その周りには3LDKで家賃8万7千円という議員宿舎と同等の家賃の集合住宅群を建設。東京湾のヘドロをかき集め、外環沿いに運河を掘って土を集め、東京湾に環状の島を作って、そこに国会議事堂を置く…

2時間の聴いてみると、黒川氏の出馬は本気で、明確なビジョンを持ってリーダシップを発揮できるんではないかという気がしてくるからさすがというか不思議というかである。しかし、会場からの質問のときも、山口智子との対話でもそうだけど、相手の話の内容を、自分の話したいことのペースに(半ば強引に)もっていくのは、偉い人の常か…