セントクレア湖→パインバレー・ハット

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11:30-12:00 シンシア・ベイ→ナルシス・ベイ(フェリー)
12:00-14:30 ナルシス・ベイ→パインバレー・ハット(8km,徒歩)

朝から雨.テントを片付けてビジターセンターに行き,脇にある小屋で米を炊いて朝食をとる.カーウィンはバナナとチョコバーみたいなものだけで済ませていたけれど,自分はとてもじゃないけどそれだけでは歩くことはできない.昨日の夕食もビールだけだった訳だし…

ビジターセンターで国立公園の入場パスを購入して,11:30のフェリーに乗って対岸のナルシス・ベイまで行き,12:00から歩き始める.道は森の中をひたすら進む.カッパのおかげで雨はそれほど気にならないけれど,徐々に靴の中に浸水してくるのは避けられない.また,歩き始めて1時間ほど経過した頃から,だんだんと荷物の重さがつらくなる.

14:30にパインバレー・ハット着.週末を利用した家族連れなどもここを訪れていて,定員15名ほどのハットは既に満員.中に入りしばらく体を温めた後で,ハットのそばでテントを張ることのできるスペースを探しだして設営する.

ハットのテーブルで夕食を作っていると,オーストラリア人のように見える中学生ぐらいの女の子が,「何を作っているんですか?」と流暢な日本語で尋ねてくる.彼女の名前はキウィといって,日本人とオーストラリア人のハーフなのだと教えてくれた.キウィは英語の教師をしている母親と高校生の兄のカイシ(彼は流暢な関西弁を話す)と一緒に,おじいさんに会いに旅行でタスマニアにやってきていた.

食事の後で,キウィとカイシ,やはり家族連れで来ていた兄弟,そしてカーウィンと自分でトランプで遊ぶ.始めにポーカーを,その後でカーウィンが教えてくれた大富豪に似たルールのゲームをやる.英語が上手く聞き取れなくてルールが理解できない自分は,(もちろん英語も流暢に話す)キウィに助けてもらいっぱなしだった.

その後もペンライトの灯を囲んで夜22時頃まで宿泊していた人達で話し込んだ.カーウィンが自転車に乗ってヨーロッパを縦断した話をすると,一人で来ていたドイツ人女性のソニアは,自分はタスマニアに自転車も持ってきていて2ヶ月かけて1周している最中なのだと応えていた.そこで話される会話の6〜7割しか聞き取れていない自分は,ついつい会話に参加することに気後れしてしまって聞くことに徹してしまった.

山小屋では,日が沈んだらすぐに寝袋にもぐりこんで眠ってしまうものという思い込みがあった自分には,予想外に楽しい一日だった.

《写真:朝に2食分の米を炊いて,半分をコッヘルに入れて弁当にする.余裕があるときはインスタント味噌汁とスープストックで"おじやもどき"を作ったりもした.3月11日に撮影》