昭和史1926-1945

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)

 

 第一に国民的熱狂を作ってはいけない。その国民的熱狂に流されてしまってはいけない。ひとことで言えば、時の勢いに駆り立てられてはいけないということです。

二番目は、最大の危機において日本人は抽象的な観念論を非常に好み、具体的な理性的な方法論をまったく検討しようとしないということです。自分にとって望ましい目標をまず設定し、実に上手な作文で壮大な空中楼閣を描くのが得意なんですね。物事は自分の希望するように動くと考えるのです。

 

0秒リーダーシップ

 

0秒リーダーシップ:「これからの世界」で圧倒的な成果を上げる仕事術

0秒リーダーシップ:「これからの世界」で圧倒的な成果を上げる仕事術

 

自分が何気なくとっているはずの行動も、その場にいる人たちには必ず何らかの影響を与えています。自分の行動の結果、どんな影響が出るかをあらかじめ予測して、その行動をとるべきかとらざるべきかを選択して行使するのがリーダーシップです。

 

村上さんのところ

 

村上さんのところ コンプリート版

村上さんのところ コンプリート版

 

 

僕は人間の意識というのは深く掘り下げていけばいくほど、どんどん広く他者に結びついていくものだと理解しています。そしてそれが極限にまで進めば、ある意味での「普遍」に達するのではないかと考えています。もちろん「ある意味での」普遍です。普遍的な普遍ではない。そのへんはむずかしいですね。
 

悪しき物語に対抗するには、善き物語を立ち上げていくしかないという考えには、今でもまったく変わりはありません。論理に対抗する論理にはどうしても限りがあります。論理対論理は地表の戦いであり、物語対物語は地下の戦いです。地表と地下がシンクロしていくことで、本当の効果が生まれます。自分の物語を、できるだけ「善き物語」(決して倫理的にgoodということではありません)に近づけていきたいというのが、僕の一貫した気持ちです。

 

みみずくは黄昏に飛びたつ

 

みみずくは黄昏に飛びたつ

みみずくは黄昏に飛びたつ

 

 人間はいろんな選択肢を選んできて、こうして今の自分になっているわけだけれど、もしある時点で違う選択肢を選んでいれば、今のような自分になっていないかもしれないわけですよね。そういった「もう一人の別の自分」になれる機会って、現実生活にはありません。でも小説の中では、もしそういう人になりたいと思えば、なれるわけです。